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オランダで生み出した濃厚なエチオピアン・サウンド ミニシュ

Minyeshu  DAA DEE.jpg

エチオピアン・ポップスにはまれなジャケットのデザイン・センスに、
おぉ!と手にした、オランダ在住エチオピア人歌手ミニシュの前作。
その洗練されたジャケット・デザインが暗示するかのように、
サウンドの方もグローバル・スタンダードなクオリティのプロダクションで、
実にクールな仕上がりとなっていたのでした。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2014-11-17

ところが、5年ぶりとなる新作は、垢抜けないジャケットに、
おやおやと気落ちしたものの、中身は上出来。
前作のプロデュースはスーコ・103のメンバー二人が担っていましたが、
今回は2作目“DIRE DAWA” 同様、鍵盤/ドラムス担当の
エリック・ファン・デ・レストとミニシュの共同プロデュースに戻っています。

“DIRE DAWA” は、ジャジーな無国籍なワールド・フュージョンといった
サウンドでしたけれど、前作“BLACK INK” の経験がモノをいったんでしょう。
前作以上にエチオピアのフォークロアを巧みにブレンドさせた、
ハイブラウなサウンドを生み出しています。
洗練されているのに、濃厚なエチオピアの味わいを保ったままというのが、
得難いですねえ。

ホーン、ストリングス、コーラス、エレクトリック・ギターをレイヤーし、
立体的なサウンドを構築したアレンジが見事です。
曲中で変化するリズム・アレンジもスリリングで、
やっぱり人力演奏のリズム・セクションはいいと、改めて実感しますよ。

マシンコとワシント以外の演奏者は、全員欧州人のようですけれど、
エチオピアの旋法やリズムの理解も申し分なく、
北部ティグリニャの曲から南部のワライタのリズムまで、
エチオピア色満開のサウンドを楽しませてくれます。
ミニシュの線の細い歌もふくらみが増して、
前作を上回る充実したアルバムとなりました。

Minyeshu "DAA DEE" ARC Music EUCD2782 (2018)
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