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現代ブラジルのストーリーテラー ルーベル

Rubel  CASAS.jpg

朴訥とした、シロウトぽい歌い口に惹かれました。
こういうアマチュアぽさを失わないところが、
ブラジル音楽がいつまでもフレッシュでいられる秘訣ですね。

優雅な弦オーケストラがたゆたうと、妙に均質的なビートを刻むギターのバチーダと
ドラム・マシーンが加わり、上質のサウンド・スケープが立ち上るサウンドは、
けだしブラジルのフォークトロニカでしょうか。

スペースを大きく取り、管や弦にコーラスをレイヤーしたアレンジが、
ものすごく斬新です。管と弦のアレンジは、アントニオ・ゲーラ。
まるでインスタレーションを観るようなこの音楽の質感は、
マシーンと人力が絶妙なバランスで、
有機的に絡み合って生み出されているのを感じます。

話題のマルセロ・カメーロをホウフツとさせるサウンドで、
じっさいルーベル本人も、マルセロ・カメーロのファンを自称しているんだそう。
マルセロのヴォーカルが好みじゃないぼくには、ルーベルの方が断然いい。
これが2作目だそうです。

サンバのバツーキ、メロウなローズのサウンド、ゆるいヒップホップ、
上品な室内楽、アーバンなネオ・ソウル、爽やかなソフト・ロック。
さまざまな音楽を吸収してきた軌跡が、
現代のストーリーテラーたらんとする詩的な才能を輝かせています。
歌詞を解さずとも、サウンドだけで十分それが伝わってきますよ。
人肌のぬくもり伝わるポップ・センスが、
知的すぎず親しみやすくて、好感が持てます。

Rubel "CASAS" no label no number (2018)