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ンバクァンガ最後の大物 アイリーン・マウェラ

Irene Mawela  ARI PEMBELE.jpg

アイリーン・マウェラの新作!!!

これは思いもよらないリリースです。
南ア音楽シーンから、ンバクァンガやマスカンダの姿がすっかり消えていたところに、
ンバクァンガ時代を代表する女性歌手で作曲家のアイリーンの新作が届くとは。
南ア黒人音楽の黄金時代を知るファンにとって、これほど嬉しいニュースはありません。

07年のカムバック作にもカンゲキしたものですけれど、
その後出た復帰第2作の12年作を、とうとう入手することはできなかっただけに、
この新作には驚かされました。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2014-02-20

新興レーベルの第1弾としてリリースされた本作は、
その12年作に次ぐアルバムと思われ、
12年録音の3曲、15年録音の4曲、17年録音の6曲が収録されています。
全曲アイリーン・マウェラの作(共作含み)で、
数多くのンバクァンガの名曲を書いてきた人だけに、
これぞ南ア・ポップといった刻印の押された曲が、ずらりと並んでいます。

アイリーンは40年ソウェト生まれなので、72~75歳時の録音になるわけですけれど、
その声に老いはあまり感じられません。
もともとパワフルに歌うタイプではなく、優しく穏やかな歌い口のシンガーなので、
年齢を重ねても、さほど衰えは目立たないようです。

驚いたのは‘Tirekere’ に、南ア音楽界の偉大なるプロデューサー、
ルパート・ボパーペの語りがフィーチャーされていたこと。
ルパート・ボパーペは、ンバクァンガの生みの親であり、
アイリーンの育ての親であることは、南ア音楽ファンならご存じですよね。

この曲はルパートとの共作で、12年録音となっているんですが、
ルパートは12年6月15日に86歳で亡くなっているので、
この録音は死の直前にあたる、最期の録音と思われます。
ここでルパートは、「イリーナ」と呼びかけているように聞こえるんですけれど、
「アイリーン」でなく、こちらが本当の発音なのでしょうか。

グロウナーとして知られるヴェテラン・シンガー、
マザンバネ・ズマをーフィーチャーした‘Makhaza’ では、
かつてマハラティーニとのコンビで歌った60年代のヒット曲を思わせ、頬が緩みます。
どの曲からも南ア黒人音楽の特徴といえるメロディがふんだんに出てきて、
嬉しくなってしまうんですけれど、惜しむらくは、
打ち込みを中心としたプロダクションの貧弱さが、
マテリアルの良さを生かしきれていないこと。

人力演奏ではないから、60~70年代のンバクァンガ・サウンドの再現なんて、
ないものねだりをするつもりは毛頭ありませんけど、打ち込みを使うなら使うで、
もっとマシなプロダクションにしてくれなきゃ、ガッカリだよなあ。
ボトムは薄いし、鍵盤のチープな音色もグルーヴ感を損なっていること、おびただしい。
プロダクションさえ良ければ、数倍聴きごたえのある作品となったろうに、
それだけが悔やまれます。

Irene Mawela "ARI PEMBELE" Umsakazo UM101 (2018)
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