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アフロピアン・ジャズ・ヴォーカリストの新星 カルメン・ソウザ

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うふっ♡ いいもん観ちゃったなあ。
カーボ・ヴェルデ人両親を持つリスボン生まれのポルトガル人ジャズ・ヴォーカリスト、
カルメン・ソウザ。10月7日、丸の内・コットンクラブ、セカンド・ショウ。

カーボ・ヴェルデというキーワードで、昔この人のCDを聴いてみたものの、
予期せずジャズ色が強く、こりゃぼく向きの人じゃないなあと思ってたんですけどね。
昨年出た“KACHUPADA” は、クセの強い歌い方にまだ抵抗を感じるものの、
アコーディオン入りのミュゼット・ジャズふうの伴奏でバップ・ヴォーカリーズを披露した、
チャーリー・パーカーの“Donna Lee” の新鮮な解釈に惹き付けられました。

ほかにも、ブラジルのショーロ曲でデ・カストロとミルトン・サントス作の“Ivanira” を取り上げ、
アデミルジ・フォンセカばりのショーロ・ヴォーカルを聞かせたり、
カルメンのお父さんによるギター伴奏の小品“Origem” に続く、
ギターとベースのシンプルな伴奏で歌った“6 On Na Tarrafal” では、
カーボ・ヴェルデ音楽のモルナを真正面から取り上げ、伝統スタイルで歌っています。

器楽的なヴォーカリーズやスキャットを学び取ったうえで、
カーボ・ヴェルデやブラジルなどのポルトガル語圏音楽を柔軟に吸収した音楽性は、
ジューサなどとも通じるハイブリッドなセンスを横溢していて、
少し気になる存在へと変わったんでした。

で、ライヴはどんなもんなんでしょと、期待と不安ないまぜで足を運んだんですが、
ご本人のナマ声は、CDで聴く以上に軽やかでしなやか。
CDではべらぼうに上手すぎて、作為的に思えたヴォーカル・パフォーマンスも、
この人のナチュラルな表現なんだなあということがわかりました。
カルメンと同じカーボ・ベルデ系ポルトガル人のサラ・タヴァレス、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2009-08-03
先日来日したばかりのナンシー・ヴィエイラと、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2013-08-04
それぞれ音楽性は異なるものの、
海洋性を感じさせるクレオールらしい音楽性は、3人に共通する資質ですね。

カルメンは小型ギターやエレクトリック・ピアノを弾きながら歌い、
バンドはロンドン出身のピアニストに、カホンに座りボンゴやカウベルもセットしたドラム・セットで、
パーカッション的なドラミングを聞かせるモザンビーク人ドラマーに、
エレクトリックとアクースティックの両刀使いのポルトガル人ベーシストのテオ・パスカル。
テオ・パスカルはカルメンのプロデューサーで、もう12年のコンビだとMCで言ってました。

「ドナ・リー」を取り上げたのは、ジャコ・パストリアスの影響をうかがわせる
テオ・パスカルのアイディアかなとも思わせましたけど、
ジョン・コルトレーンの「マイ・フェバリット・シングス」や、
ホレス・シルヴァーの「ソング・フォー・マイ・ファザー」を歌うところは、
やはりこの人が器楽的なジャズ・ヴォーカリストだという証明なんでしょうね。

一方で、観客にリフレインを歌わせ、アンコールでは客を立たせて踊らせた
南部アフリカ調の“Afrika” など、アフリカ性を浮き彫りにした曲も披露し、
アフロピアンとして生まれ変わったベティ・カーターを目撃したような一夜だったのでした。

Carmen Souza "KACHUPADA" Galileo GMC053 (2012)
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