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風薫る新緑の季節に ペセ・カスティーリョ

PC Castilho.jpg

ラパ新世代、いわゆる「サンバ・ノーヴァ」シーンの影の立役者、ペセ・カスティーリョのデビュー作。
ジャケットの絵そのままの、すがすがしい風が吹き抜けるような爽やかなアルバムです。

こういう誰でも口ずさめるような素直なメロディーを書ける人って、今の時代、貴重です。
なんだかヒネった曲が増えてきましたからね、最近のブラジルって。
MPBが一番良かった70年代を思わせる佳曲揃いに、思わず頬が緩みます。
ディスク1の1曲目から、ミナスらしいメロディーが飛び出して、
あとでペセがミナス出身と知り、あ、やっぱりと思いましたよ。
いまもミナスの地域性って、しっかりあるんですね。

ゲストには、バンドリン天才少女からラパ新世代サンバ・シーンをリードする女性歌手へと成長した
ニルジ・カルヴァーリョのほか、ペセ・カスティーリョを敬愛するマルチナーリアも参加しています。
特にいいのが、マルチナーリアと一緒に歌ったシランダ。
ペセのよき相棒でもあるエドゥ・クリエゲルの曲です。
エドゥ・クリエゲル自身のヴァージョンや、
ペドロ・ルイス、マリア・リタのヴァージョンより、ぼく好みに仕上がってます。

シランダばかりでなく、バイオーン、ショッチ、マラカトゥといった
地方色豊かなリズムを取り入れているところも、70年代のMPBみたいでいいじゃないですか。
真正面から大真面目にノルデスチのリズムを追求しちゃうのではなく、
自分のポップスのなかにさらっと取り入れるところが、ミソです。
マルチーニョ・ダ・ヴィラ作曲のアンゴラのセンバを選曲しているところにも、
この人のセンスの良さがうかがわれます。
そしてアルバムの最後を、サンバで締め括る構成も見事ですね。

ペセは作曲家としてだけではなく、マルチ楽器奏者としても活躍が知られており、
ディスク2はそんなペセのマルチな才能を示したインスト集となっています。
なんだかスムース・ジャズみたいな肌触りのある、「歌のない歌謡曲」ふうのアルバムで、
どのトラックもメロディーが良く、歌無しなのがもったいないくらい。

風薫る新緑の季節に、これほどふさわしいアルバムはありません。

PC Castilho "VENTO LESTE" Saladesom PC001 (2008)
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