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21世紀のテレコ・テコ トゥコ・ペレグリーノ

Tuco Pellegrino.jpg

リオの路面電車の運転手を、後ろから臨んだモノクローム写真。
これ見て『黒いオルフェ』を思い出すなんて、年寄りの証拠かなあ。
(* 主人公のオルフェはリオ市電の運転手)

中学1年生の時、映画好きの同級生に誘われて、
有楽町の名画座で『黒いオルフェ』を観た時のカンゲキが、いまも忘れられません。
あの映画のおかげで、本当の恋をしたら死ななきゃならんのかと曲解したんだけど、
同じように思い込んだ人が、ほかにもいることをあとで知って、
自分だけじゃなかったのかと、少し安心したりして。

なんの話だっけ。
えぇっと、トゥコ・ペレグリーノというサンビスタのアルバムでした。
若いのに、戦前のサンバを思わすメロディを書ける人で、
聴いてて涙が出てきそうな箇所、多数。グッときますねえ。
10年デビューという新人なのに、なんでこんな味わいを出せるんでしょうか。
カリオカの下町サンバの伝統としかいえませんな。
シロ・モンテイロに通じるテレコ・テコのセンスを持った若手ですよ。

トロンボーンとトランペットがノエール・ローザの時代のサンバの響きを醸し出す曲あり、
そういう曲ではトゥコの歌い口に芝居っけがあって、楽しくなります。
そして嬉しかったのが、ひさしぶりにモナルコの元気な声が聞けたこと。
ヴェーリャ・グアルダ・ダ・ポルテイラのメンバーとともにゲストで1曲歌っています。
さらにもう一人、ポルテイラ関係では、昨年88歳で亡くなった老サンビスタ、
ヴァルジール59と歌っている1曲があるのには、びっくりしました。
これは、ヴァルジール59の最後の録音になったんじゃないでしょうか。

特にノスタルジックなサンバを演出しているわけではなく、
本人はいつも通りのサンバを歌っていながら、
古き良きサンバの味がにじみ出てくる本作、サンバ・ファンの涙腺うるませること必至です。

Tuco Pellegrino "NA CONTRAMÃO DO PROGRESSO" no label no number (2016)
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