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タン・ケイチャンの歌 鄧寄塵

鄧寄塵  鄧寄塵之歌.jpg

えぇ? 正規盤CDがあったの?
以前エル・スール・レコーズの自主制作CD-Rシリーズではじめて知った、
香港のコメディアン歌手、鄧寄塵(タン・ケイチャン)のダイアモンド盤。
香港ユニヴァーサルの復黑版シリーズで、
05年に紙ジャケCDが出ていたとは、知りませんでした。

原田さん、きっとこのCDの存在を知らずに、あのCD-Rを作ったんだろうなあ。
香港ユニヴァーサルのCDには、℗1965 とクレジットされていますが、
お店のサイトには「1960年代前半の重要アルバム」と書かれていますからね。
ダイアモンド盤LPには発売年の記載がないから、正確な年がわからなかったんでしょう。

で、あらためてなんですが、このレコード、痛快ですねえ。
「日曜はダメよ」「南太平洋」「セヴン・ロンリー・デイズ」「スピーディ・ゴンザレス」といった
当時の欧米のヒット曲、いわゆる「世界名曲」を広東語で歌っているんですね。
香港のエノケンともいうべきユーモラスな歌い口がいいムードで、
クスリとさせるおふざけが過ぎないお笑い芸に、味があります。

そんなタン・ケイチャンの歌を盛り立てる、
ファビュラス・エコーズのバックがまたサイコーなんですね。
中華ムードをふりかけて洋楽カヴァーをするコミック・バンドといった持ち味は、
スリランカ人、スコットランド人、フィリピン人による多国籍混成バンドならでは。
しっかりとした実力と、幅広い音楽性を持ったメンバーがいたからこそといえます。

なんせファビュラス・エコーズは、当時の香港チャートでビートルズを押さえて、
32週連続1位を記録したという超人気バンド。数々のヒットを生んで、アメリカにも進出。
エド・サリヴァン・ショーにも出演し、ラス・ベガスのショーで大勢の観光客を沸かせました。
アメリカで成功すると、68年にソサエティ・オヴ・セヴンとバンド名を変え、
拠点をハワイに移し、ラス・ベガスのショー・ビジネス界に深く根を下ろしたんですね。
ワイキキのショーでソサエティ・オヴ・セヴンを見た日本人が、
「ビジーフォーみたいだった」と言ってたっけ。

ファビュラス・エコーズの話が長くなってしまいましたけれど、
そんなエンターテインメントの世界から世界名曲を歌った『タン・ケイチャンの歌』は、
経済発展の著しかった60年代の香港が生み出した、
世界に開かれた華人ポップの記念碑的作品だったといえます。

鄧寄塵 「鄧寄塵之歌」 Diamond/Universal 983224-6 (1965)
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