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さらばユッスー

Youssou Ndour Mballax Dafay Wax.JPG

アラブ歌謡アルバム“EGYPT”、映画のサントラ“I BRING WHAT I LOVE”、
レゲエ・アルバム“DAKAR-KINGSTON” と、ここ10年音楽的な創造力を失い、
迷走し続けている世界のスーパー・スター、ユッスー・ンドゥール。
セネガル大統領選に出馬すると聞き、
「ああ、いかにも」と冷ややかな感想しか浮かばなかったのは、
とっくにユッスーに愛想を尽かしていた証拠なのかもしれません。

新作なんかもうどうでもいいから、ユッスーが一番輝いていた
80年代後半のカセット作品を早くCDリイシューしてくれよ、というのがホンネなんですけど、
昨年の11月4日、地元向けにリリースした最新作は、
普段着姿のンバラを楽しめるというので、それじゃあと手を伸ばしてみました。

タイトル『ンバラは語る』のとおり、たしかに内容は全編ンバラで、
未発表の3曲と過去のヒット曲をメドレーにした3曲が交互に収められています。
メドレーでは“Thiapathioly” “Taaw” “Batey” といったおなじみのナンバーが次々と歌われ、
ンバラ・アレンジの“Ob-La-Di, Ob-La-Da” が登場するところも、ファンにはたまらないのでは。
シュペール・エトワール・ド・ダカールの面々もよくしなるビートで、
小気味よいシャープな演奏を繰り広げています。

でもなあ……。やっぱりユッスーに往年の輝きはないですね。
過去のヒット集という意味では、たしかに悪いアルバムではありません。
ユッスーの声もちゃんと出ているし、ンバラの演奏もきりりとタイトに引き締まっています。
でも、それだけ。これぐらいのアルバム、ユッスーなら楽勝で作れますよ。

名の売れた音楽家が、政治家に転身するような野心を持つようになったら、もうおしまい。
ライ・クーダーあたりにもそういう臭いがして、イヤな感じのする今日この頃です。

Youssou Ndour "MBALLAX DAFAY WAX" no label no number (2011)
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