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43年の眠りを解かれたアフリカン・ポップスの至宝 ザイール74

Zaire74  Rice.jpg

世紀のタッグ・マッチの前夜祭として開かれた、音楽祭「ザイール74」の録音。
アリが勝利したタッグ・マッチは、
「キンシャサの奇跡」として伝説となりましたけれど、
音楽祭の方は、「ブラック・ウッドストック」の呼び名がついたものの、
映画化もレコード化もされず、人々の記憶から消え去ってしまいました。

それが再び注目を浴びるようになったのは、
30年以上もの間未発表となっていた125時間にも及ぶフィルムを、
新たに編集して制作された映画『ソウル・パワー』の公開がきっかけ。
主役級のジェイムズ・ブラウンに劣らぬ
タブー・レイやフランコのカッコよさに、ノケぞりましたよね。

「ザイール74」は、キンシャサの5月20日スタジアムで、
74年9月22日から24日までの3日間行われた巨大イヴェント。
アメリカからは、ジェイムズ・ブラウン、スピナーズ、B・B・キング、
ビル・ウィザーズ、クルセイダーズ、シスター・スレッジ、
セリア・クルース、ファニア・オール・スターズほかが出演しました。

対するアフリカ勢はというと、当時ギネアにいたミリアム・マケーバに、
地元ザイールの大スターが勢ぞろい。
今回CD2枚組に復刻されたのはそのアフリカ勢で、
タブー・レイ・ロシュロー&アフリザ・アンテルナシオナル、アベティ、
フランコ&TPOKジャズ、ミリアム・マケーバ、オルケストル・ストゥーカス、
ペンベ・ダンス・トゥループのパフォーマンスが詰まっています。

「74年」という、ルンバ・コンゴレーズ黄金期ど真ん中の年に、
タブー・レイやフランコに、ストゥーカスまでもが出演した
フェスティヴァルがあった事実だけでも、奇跡みたいですが、
加えて、当時最新鋭の16トラックのマルチ・トラック・レコーダーに記録されたのだから、
これはもうまさに、超絶・画期的な出来事だったわけです。

74年当時のザイールでは、テレビ映像などのライヴ録音がDVD化されているものの、
音質なんて推して知るべしのシロモノ。
いちおう「動く○○○○」が観られる、というレヴェルにすぎません。
レコードにいたっては、観客の拍手をオーヴァーダブした疑似ライヴしかなく、
ホンモノのライヴ録音なんて、まだありませんでした。
ゆいいつ、70年にパリのオランピアで録られたロシュローのライヴ盤があるとはいえ、
あの時代に、16トラックのマルチなんてものは存在しません。

というわけで、この2枚組聴いたら、
そのハイ・クオリティな音質にドギモ抜かれますよ。
2017年最高の話題作となること必至のこのアルバム、
日本盤解説を書きました。明日28日発売です。

V.A. 「ザイール74~ジ・アフリカン・アーティスツ」 ライス WRR-3226
コメント(2) 

コメント 2

としま

少し前に届いていたんですが、ようやく順番になっていまちゃんと聴いています。興奮しています。解説文のbunboniさんも興奮なさってますね。こんないい音で1974年のアフロ・ポップが、しかもライヴが、聴けるなんて、絶対ウソです。奇跡です。全盛期のフランコの、このまろやかな味わいが、これ以上よく分るものって、ないのでは?いやあ、凄いです。
by としま (2017-08-27 20:53) 

bunboni

そうでしょう。
音楽の感動レヴェルで考えたら、「アフリカ音楽新世紀」なんて比較になりませんよ。今日アップしたパームワイン・ボックスもそうですけど、「アフリカ音楽旧世紀」の良質CDがじゃんじゃん売れるようであってほしいですね。
by bunboni (2017-08-27 21:07) 

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