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ゴスペル・ジュジュ期待の若手シンガー フェミ・オルン・ソーラー

Femi Oorun Solar  Grace.jpg

久しぶりに話題を呼んでいるジュジュの若手シンガー、フェミ・オルン・ソーラー。
夏に新作の“GRACE” を聴いていたものの、ブログに書かずにいたら、
とある方から、「気に入らなかったんですか?」なんて聞かれちゃいました。
うわぁ、別にそんなことないんですけど、
記事にしないと、そういうふうに思われちゃうのかぁ、まずい、まずい。

というわけで、遅まきながらのご紹介となる
ゴスペル・ジュジュの若手、フェミ・オルン・ソーラー。
最初にちょっとネガティヴなお話をしておくと、
アフリカ音楽でゴスペルと称する音楽は、
ガーナ、エチオピア、ケニヤなどなど、総じてどれも面白くなく、
ナイジェリアもその例外ではありません。

ゴスペル・ジュジュというと、エベネザー・オベイが
「チーフ・コマンダー」の称号を「エヴァンジェリスト」に変えて、
ゴスペルの世界に行ってしまったのが知られていますよね。
それと同時に、オベイも魅力がなくなってしまいました。
ここ十年くらいのゴスペル・ジュジュでは、インカ・アイェフェレが大スターですけれど、
殺菌消毒されたようなインカの歌い口は魅力に乏しく、
「ジュジュもどき」なサウンドも平板で、どうもこの人も面白くありません。

で、そのインカ・アイェフェレの後進として登場したのがフェミ・オラデレで、
99年のデビュー作“ORUN” のタイトルを取り、フェミ・オルンを名乗っています。
その後、太陽を意味するヨルバ語の「オルン」から、
太陽エネルギーを意味する英語の「ソーラー」に改名したんですね。
6作目の新作では、併記されたオルンの'o' がなぜか一つ増えて、'oorun' になっています。

最初はゴスペル・ジュジュというので、ぜんぜん期待せずに聴いたんですけど、
オープニングのゆったりとスウィングするリズム感に、はや頬がゆるんでしまいました。
一転、テンポをあげた2曲目では、近年のキング・サニー・アデに通じる
ライト感覚のジュジュとなっていて、そのスピーディーなリズム感がキモチいいったらありません。

長尺の4曲目では、ヒューンと効果音的に入ってくるスティール・ギターや、
ホーンズを模したシンセサイザーの扱いなど、随所に工夫が凝らされていて、
一瞬たりともダレるところがなく、退屈する瞬間がないところがスゴイ。
トーキング・ドラムのパーカッション隊のブレイクもめちゃくちゃカッコよくて、
複雑なブレイクをさらりとやってのけるところなんて、昇天ものです。
こういう粋な<さりげなさ>が、ジュジュのクールなところですよね。
トーキング・ドラムは、鼓型のドゥンドゥンだけでなく、
フジで多用される平べったい平面太鼓のサカラも使われていますよ。

フェミ・ソラーは自己のスタイルをジャサと呼んでいて、
そのジャサをタイトルに付けた“Jasa Hiphop” は、
オートチューン使いのレゲトン風の曲という、ユニークなトラックに仕上がっています。
ゴスペルらしからぬエンタメ・センスに富んだアルバムは完成度も高く、一級品のジュジュですね。
ただソフトなだけの、インカ・アイェフェレのシマリのないゴスペル・ジュジュとは大違いです。

すでにアメリカ、ドイツ、南アフリカへもツアーをしているフェミ・ソーラー、
今後のジュジュを活性化してくれそうな逸材です。

Femi Oorun Solar and Sunshine Jasa Band "GRACE" Okiki Films & Music Productions 18259 (2014)
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