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ガーナから登場した21世紀式伝統ポップ キング・アイソバ

King Ayisoba Wicked Leaders.jpg

思いもよらないところから、面白いアルバムが登場しましたよ。
ガーナで人気沸騰中のヒップライフのアーティスト、キング・アイソバの新作。
ガーナのヒップライフといえば、アフリカン・ポップスつまんないジャンルNo.1ですけど、
この新作、ヒップライフでは、じぇんじぇんありませ~ん。

このアルバムでキング・アイソバことアポゾラ・アイソバがやっているのは、
ガーナ北東部の伝統音楽コロゴ。
アイソバはガーナ北東部ボルガタンガ出身のフラフラ人で、
フラフラの伝統的な2弦リュート、コロゴを弾きながら、
ラッパに笛、各種打楽器などのフラフラの伝統楽器に、
ガーナ北西部に暮らすダガバ人の木琴を加えて歌っています。

こういうと、ヒップライフのミュージシャンが伝統回帰したアルバムと思われるかもしれませんが、
単なる伝統回帰作とは、まったく感覚の異なる仕上がりとなっています。
アイソバのヴォーカルはヒップライフを通過したセンスを存分に発揮していて、
その奔放なヴォイス・パフォーマンスは、
フクウェ・ザウォーセの七色の声やマハラティーニの低音ダミ声を思わせます。
コーラスとのコール・アンド・レスポンスなんて、まるでロック・マナー。
バックでぶかぶかと吹き鳴らされるラッパがまた強烈で、
サウンドスケープを切り刻むようなアクセントをつけているんですね。
こりゃ、未来型伝統音楽とでも呼びたくなりますねえ。

歌はフラフラ語とトゥイ語のほか、ピジン・イングリッシュでも歌っています。
ピジン・イングリッシュで社会批判を歌うなんざ、反骨精神を感じさせるじゃないですか。
ガーナではピジン・イングリッシュを、
教養のないヤツの言葉とバカにするところがありますからねえ。
ナイジェリアと違ってガーナは識字率が高く、
ちょっと田舎へ行っても、きれいな英語をしゃべる人が珍しくないので、
ピジン・イングリッシュで喋る人は見下されがちです。

いやぁ、まさかヒップライフからこんな才人が出てくるとは思いもよりませんでした。
ドイツのアウト・ヒアが出したヒップライフのコンピレーション
“BLACK STARS : GHANA'S HIPLIFE GENERATION” のオープニングでも、
アイソバはコロゴを弾きながら歌ってましたけど、こんな展開をみせるとは。

先日知ったセネガルのヒップホップ・グループ、ゴー=ビー・システムも、
大型バンジョーに似たジョラ人の伝統楽器エコンティンを前面にフィーチャーして、
グリオの音楽を意識したサウンドをやっていたし、ヒップホップを通過したミュージシャンたちが、
アフリカの21世紀式伝統ポップを担う一翼となっていくのかもしれませんね。

King Ayisoba "WICKED LEADERS" Makkum MR11CD (2014)
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