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2010年ベスト・ラテン・アルバム ロス・グァルディアネス・デ・ラ・ムシカ・クリオージャ

Cristal Herido.jpg

ようやく秋の気配が感じられるようになってきた今日この頃。
ペルーのクリオージョ音楽を聴くのに、いい季節になってきましたよ。
二十年ぐらい前、ペルーのイエンプサ盤が日本へ大量に入ってきて以来、
とんとご無沙汰になっているという人も多いんじゃないんでしょうか。
若い方だと、クリオージョ音楽って何?という人も多いかも知れません。
そんなみなさんにおすすめしたいのが、サヤリー・プロダクション制作のアルバムです。

サヤリー・プロダクションは、リマで05年に設立されたばかりの新興プロダクション。
ペルー大衆文化にスポットをあてた意欲的な作品を企画し、
これまで4枚のアルバムを制作していますが、その4枚がどれも充実作揃い。
日本ではあまり流通しておらず、その存在がほとんど知られていないようですが、
リリースされたばかりの本作が、これまた極上の逸品。
心あるラテン音楽ファンなら、ぜったい聴かなきゃの傑作です。

このアルバムをひとことでいってしまえば、「ペルー版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。
ペルーのリマで30年代に花開いた都市歌謡クリオージョ音楽の黄金期の味わいを、
今に伝える19人の古老たちによる、一大セッション・アルバムです。
古老だからといって、「枯れた味わい」なんてすぐに連想しちゃいけません。
なまなましくも情感の溢れる歌の数々からは、零れ落ちるオトコの色気がいっぱい。
若い女のケツを追いかけて、子供の一人や二人はまだ作っちまいそうな、
老いて盛んどころじゃない、アブないおじいちゃんぶりが、なんともよろしいですねえ。

Renacimiento.jpg

サヤリーによるこの一大プロジェクト“LA GRAN REUNION” は、
平均年齢70歳を越す彼らが元気なうちに、クリオージョ音楽の真髄を残そうと、
07年に録音が行われたもので、昨年まず第一弾“RENACIMIENTO” がリリースされ、
本作はその続編にあたります。
両方のアルバムとも、一人1曲ずつ計19曲を収録し、
ラストは参加メンバーが交互に歌うセッションとなっています。

どちらのアルバムにも64ページに及ぶ豪華ブックレットが付いていて、
写真集と呼ぶにふさわしいクォリティの写真が並びます。
“RENACIMIENTO” の方は、19人のモノクロのポートレイトでしたが、
“CRISTAL HERIDO” の方はカラーで、
古老たちのいきいきとした表情を捉えたスナップ・ショットがずらり。
CDを聴きながらページをめくると、音楽の味わいがさらに倍加します。

本録音後、すでに19人のうちの4人が他界してしまい、
このプロジェクトが本当にぎりぎりで行われたことがよくわかります。
今後サヤリーでは、本プロジェクトのドキュメンタリー・フィルムのDVD化や、
セッションに参加した古老たちのソロ・アルバムも予定しているようで、楽しみです。
ともあれ、本作は今年のベスト・ラテン・アルバムと、太鼓判を押させてもらいましょう。

Los Guardianes De La Música Criolla "LA GRAN REUNION: CRISTAL HERIDO" Sayariy Producciones/Enjundia 7753218000050 (2010)
Los Guardianes De La Música Criolla "LA GRAN REUNION: RENACIMIENTO" Sayariy Producciones/Enjundia 7753218000012 (2009)
コメント(2) 

コメント 2

土木作業員

これ私も最近のお気に入りです。どたま、ガヤガヤと猥雑に交わされる会話から凛としたメロディがスッと立ち上がる瞬間に、うむ、ペルーのジイサン達、懐が深いのぉと…。
DVDリリースの予定もあるんですか!?それは楽しみです。
同社のヴァルデロマール家のセッション映像をYOUTUBEで見てその美しさに虜となったのが同社とのそもそもの出会いですから。
by 土木作業員 (2010-09-18 08:29) 

bunboni

それでは次回は、バルデロマール家とダビラ家のセッション映像(14分)入りのエンハンストCDを取り上げますね。
by bunboni (2010-09-18 09:18) 

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