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アンガーーーーーーーーーーム

Nefsy Ahebak.JPG      Omry Maak.JPG

アラブ歌謡の女性シンガーぐらい、好みの別れるジャンルはないかもしれません。
「ナンシー・アジュラム命」の人もいれば、
「ルビーちゃんLOVE」の人もいて、ほんとに十人十色です。
それだけシーンが活況という証拠でもあり、歌謡の世界というのは、こうでなくちゃいけません。

ぼくは色気過剰タイプや熟女・巨乳系が苦手なので、
どうしても薄口・せつな系のシンガーに目が向きます。
ごひいきにしてるのは、エジプトのアンガーム、レバノンのジュリア・ブトロス、エリッサ、
カティア・ハルブ、チュニジアのアマニといったところでしょうか。

アラブの女性歌手で薄口系が現れたのって、ここ10年くらいのような気がします。
そのハシリは間違いなく、アンガームでした。
「エジプト女は歌唱力勝負、レバノン女はルックス勝負」などと言われるとおり、
昔からアンガームの歌唱力はバツグンでした。
とにかくどんだけテクニックがあるのっていうくらい、見事なコブシを聞かせるんですよ。

アンガームの父親モハマド・スレイマンは有名な音楽プロデューサーで、
アンガームは子供の頃から古典音楽のスパルタ教育を受けてきたんだそうです。
父親の庇護のもと87年にデビューしますが、彼女が大きく飛躍するのは、父親と袂を分かち、
西洋音楽の要素を大胆に取り入れた独自のスタイルを模索し始める94年以降。
アンガームの個性が不動のものとなった03年の“OMRY MAAK”は、
R&B、ジャズ、ハウスなどの要素をふんだんに取り込み、
アラブ歌謡最高のクオリティを誇る名作となりました。
日本でもオフィス・サンビーニャから、『あなたと生きる』のタイトルで出ましたね。
(解説がショボかったですが…^^;)

その後サウジ・アラビアのロターナに移籍し、
移籍第1作“BAHIBIK.. WAHASHTEENY”こそ不調だったものの、
07年の“KOL MA NEARRAB”、今年の新作“NEFSY AHEBAK”と快調な出来を示し、
ファンには嬉しい限りです。

アンガームのフェミニンな歌い口と、エレガントな楽曲は耳になじみやすく、
なにげなく聞いている分には、ひっかかりがなく、すーっと流れていってしまいます。
しかしよくよく聴きこめば、びっくりするようなテクニックを駆使しているんですよ。
嗚咽するような泣き声を、コブシで表現するという離れ業ができるのは、アンガームだけでしょう。
そのコブシがあまりにソフトなものだから、
高度なテクニックと意識させないところが、彼女のスゴさです。

父親と袂を分かったときは「親不孝娘」とバッシングを受け、
98年に結婚し長男を出産するも、わずか1年で離婚、
レコード会社移籍時の金銭トラブルは裁判沙汰の泥仕合となり、
再婚後も夫に不倫スキャンダルが発生と、
よくもまあというくらい、アンガームは常にゴシップに揺れ続けています。
そんな幸薄い彼女の悲運が、はかなげな泣き節のコブシに磨きをかけているのかもしれません。

Angham "NEFSY AHEBAK" Rotana CDROT1629 (2009)
Angham "OMRY MAAK" Alam El Phan ALAMCD616 (2003)
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